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「名誉毀損は成立する」現役弁護士が文春裁判で松本勝利を予想【徳永信一×村西とおる】

村西とおるトークライブ #1

▲写真左より徳永信一、美乃すずめ、村西とおる

大阪は心斎橋にある「OSAKAMUSE」で8月30日、「村西とおるトークライブ第11回男塾祭〜ありがとう、松ちゃん〜」が開催、現在活動休止中の松本人志に多くの著名人がエールを送った。最初に登壇したのは「ありがとう、松ちゃん」応援委員会の発起人であるAV監督の村西とおる氏、続いてセクシー女優の「地面師たち」(Netflix)に出演中の美乃すずめさん、大阪出身でお笑い好きの吉高寧々さんの2人。その後、『ありがとう、松ちゃん』(ベストセラーズ)に寄稿した徳永信一弁護士や男塾グループの岡田元社長、競馬評論家のコヤチ氏、タレントの小原ブラス氏が登場して会場を盛り上げた。第1回は村西とおる×徳永信一弁護士のスペシャルトークをお届けする。


■松本人志に対する「名誉毀損は成立する」

村西:皆さんが知りたいのは、裁判の行方です。先生はどのような見解でしょうか。

徳永:書籍にも書きましたが、名誉毀損は成立すると考えています。報道した側は、当然「告白者を信じるにつきる相当な根拠がありました」という風に言うんだろうけれども、そもそも記事を読んでて「強制がどこにあんねん?」と違和感を感じましたね。

 見出しは「強制的に、犯罪的な何かをやったんだ」という風に読める。記事を実際に読んでみると、ホテルに呼ばれてパーティーに参加して、そこに松本人志が現れた。ところがなぜかだか分からないけど、部屋では2人だけになってる。そこは問題ないよね。どんな経緯で2人だけになったのか、という状況が分からんから、みんな勝手に(想像で)補って読む訳なんだけど。「やらしてくれ」と言ってお願いしてるんでしょ。嫌と言われたら、口でお願いしている訳でしょ。それも嫌だと言われて、せめて手でやってくれとお願いして。「これのどこが強制やねん?」というのが僕の感覚やね。

 松本人志は芸能界の中で権力を持った人間で、それにすり寄ったのか。これが松本が仕切っている番組にアシスタントで出ている関係で、お願いされて断れなかったと言うんだったらまだ想像で補えるけども、見る限りではどうやら初対面だ。何かを期待していたのかも書かれていないし、断ったらどうなるかも書いてない。

 文春は評価しているところもあるんです。ジャニーズの報道でもよく頑張ったとも思っている。報道機関の使命感に基づいて、(事実を)公にして少しでも風通しの良い社会になったならば文春に「頑張って」と僕は言えるけれども、それがこの記事では見つからない。むしろ芸能人のプライバシーについて考るきっかけとして捉えるべきかなと僕は思ってる。裁判どうこう言う前に、この記事では社会的な問題提起にすらなってない。人権侵害。書籍では名誉毀損の文脈だけ書いきましたが、プライバシーの侵害を書いたら倍以上のページを割かなければならなかった。

村西:先生、もっと話してくださいよ。

徳永:人は「公」というものをそれぞれ持っていて、社会生活だって公の一つですよね。プライベートな内容を(報道という形で社会に)公開するなら、限られた場所で言ってくれよと。人に公開されたくない、嫌だなというものが必ずある。言論の自由を振りかざして、侵入できる領域がどこまでなのか。SNSでみんなが発信者になれる時代において、報道機関の方がルールを作り上げていかないと事故が山のように起きる。

 その責任はまさに公の世界で発信し続けて、それを職業として訓練を受けている記者の方々の背中にかかっているんだ、と僕は思っています。

村西:先生、素晴らしいですね。(女性陣2人に向かって)寝室にご一緒したくなったでしょ。先生、どちらがお好みですか?

徳永:私はなんでも…そういうことを言うとね、また色々と書かれるから。

村西:分かりました。ありがとうございます(笑)。

徳永:あとでこっそりとお話ししたいと思います(笑)。この後、質問コーナーとなって来場者からいくつかの質問が相次いだ。

次のページ1円でも賠償が認められれば勝ち

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